40代 男性

和解にあたって

東京都内在住(鹿児島県出身) 原告 40代 男性

私は、B型肝炎で人生を狂わされた一人です。

人生の中でも最も大切な時期に、最大の屈辱を味わったうえ、目標としていた職業に就くことが叶いませんでした。人生の岐路を見失ってしまった私は、自暴自棄になり、言い知れぬ不安感に苛まれる日々を送り、来る日も来る日も真っ暗な闇の中をただひたすら迷い歩く日々でした。深い闇が私に覆い被さり、離れてくれませんでした。あの日、あの時、味わった屈辱は、私の人生を大きく変えてしまうほどの巨大な力で、私を押し潰しました。大きく外れてしまった私の道。ただ前を見てひたすら歩む、それが今までの私自身でした。

そんなどん底の心境のさなか、B型肝炎訴訟という裁判があることを、母を介して知りました。20数年前のあの悔しさ、悲しみ、屈辱を晴らすには、良いチャンスだと思えた瞬間でした。徐々にですが、どん底だった心境に、少しずつ少しずつ一筋の光が差し込み、前向きな心境になって行きました。

訴訟をするにあたり色々な困難もありましたが、本日、やっと和解することができました。それも、情熱の溢れる弁護士の方々、そして、原告団の皆様方のおかげだと、感謝の気持ちでいっぱいです。 私と同じように、一人でも多くの方々に、国と闘って欲しいと思います。